おすすめ本紹介〜作詞の参考本〜

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こんにちは。作曲家の齊藤庸介です。
曲を書く人は、本番用なり仮歌用なり、作詞もわりと必須になっていると思います。
もちろん作詞家さんにお願いする時もありますが、ハメる言葉をざっくり決めて曲を書くこともあるかと思います。
そこで、僕が過去に買ってためになった作詞のおすすめ本を2冊ご紹介します。

『思いどおりに作詞ができる本 リスナーの心をつかむ歌作りの実践テクニック』
田口 俊さん著

これはいわゆるHow To本です。作詞のやり方が載っています。


これはいわゆるHow To本です。作詞のやり方が載っています。

・メロディと文字数の関係
・意味合いを考えた区切り方
・Aメロ、Bメロ、サビの書き上げる順番
・意味を通す方法
・時間軸の考え方
・参考の歌詞をあげながらの解説

などが主な内容です。最初、歌詞を書くことを完全に感覚でやっていたので、この本を読んでから少しだけロジカルに、意味を持って書くようになりました。

書いてある歌詞はちょっと古いものが多いですが、それでも日本の音楽をベースに音楽を作っている、または歌詞を書いているなら絶対に参考になります。

著者の田口俊さんは昭和〜平成と股にかけてたくさんの歌詞を書いた作詞家さんです。ぼくは松任谷正隆氏プロデュースのアルバムで作詞家デビューしているという部分にも惹かれてこの本を買いました。

感覚でバリバリ買いている人はいいのかもしれませんが、何か取り組むためのきっかけや考え方の方法論を知りたい人は是非手に取ってみてもらいたいと思います。

『松本隆 言葉の教室』
松本隆さん著。

はっぴいえんどやその界隈の音楽がすきな僕は、この本が売られているのを発見して即買いしました。

前に住んでいた、中野のブックファーストでいつものようにうろうろしていた時に見つけたんだったと思います。音楽の教則本が売っているコーナーではなくて、エッセイや文化的な読み物が置いてあるコーナーに置いてありました。

が、中身は松本隆先生の授業を凝縮したような本でした。きっちり作詞にも使えるし、そのための学習にも使えます。

松本隆さんの歌詞でいつも感じるのは「情景」が見えるような歌詞が多いなということです。そのことにも触れていて、またそのような詩を書くために行なっていたトレーニングや考え方も書いてありました。

この本を読んでから、僕もそれを意識してトレーニングをしたり、主観・客観をコントロールしながら歌詞を書くようにしています。

めちゃくちゃためになるので、まだ読んでいない方は是非!

昔作詞を始めようと勉強していた時に僕が最初に悩んだのは「何を書いたらいいのかわからん」でした。作詞というと、J-POPやアイドル系はだいたい「自己啓発」「応援ソング」 だと感じていた僕はそれ以外の題材の書き方がわかりませんでした。

「応援ソング」でもAメロからサビまで「○○だよ」「○○だから大丈夫だよ」とか「うまくいかない」とかそんなのをず〜っと書いていると書いてる自分も頭がおかしくなってくるし、「この歌詞中身空っぽ」な感じがして嫌になってきます。

そこで、作詞に限らず「詩」っていうものがなにを書いているのかを勉強すると、詩というのは「叙事詩」「叙情詩」「叙景詩」という3つの題材で書くことがあると知りました。

ざっくり書くと

「叙事詩」・・・歴史上の事件や人物を歌った詩
「叙情詩」・・・作者の気持ち、心の変化などを歌った詩
「叙景詩」・・・自然の風景などを歌った詩

こんな感じです。これらをAメロ、Bメロ、サビに上手く配置したりすることによってストーリー性や変化をつけることができるんじゃないかと自分は考えて、そのように書くようにしました。

そうすると、ず〜っと「なんか中身がない」ような歌詞になることを防げるようになりました。

得に、Aメロに情景詩を混ぜながら書くと、ストーリーが見えて曲の中に少しゆったりとした空気感を含めることができるのですが、僕はそれが好きです。

そして言葉もわかりやすい言葉を使うということを意識していますが、これに関してはちょっと「平成」チックになってしまうと感じています。わざと難しそうな言葉、意味を考えないとわからない言葉、文字を入れるのも「平成後期」〜「令和」では主流になっているので、それはぼくもトレーニングを積まないといけないなと思っている部分です。

なんかそういう純文学みたいなの苦手なんですよね・・・、小説もミステリーとかホラー系しか読めないので・・・笑

そんな僕が好きなのは、王道ですが、江戸川乱歩と横溝正史です。

昭和の探偵小説もおもろいので皆サマ是非に

江戸川乱歩名作選

八つ墓村

八つ墓村はお風呂で読むと怖くていいですよ(笑)

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