ベースでアドリブソロ弾けるくん、第5弾。
「アドリブには何か一つ積み重ねがあると強いですよね〜」
とういうことを、この間ピアノの柴田一輝くんとジャムセッションの現場であったときに話しておりました。
その積み重ねの僕の場合が「トライアドを2オクターブ弾く練習」をたくさんやっていたということでして。
どんなことかをここに書いておきます。
はじめに
トライアドってなに?って人いますか。
ド・ミ・ソのことです。三和音をアルペジオで弾きます。ベースで。
Cトライアド→ド・ミ・ソ(C, E, G)
Gトライアド→ソ・シ・レ(D, B, D)
Bbトライアド→シ♭・レ・ファ(Bb, D, F)
的なやつです。
で、これを2オクターブ弾きます。たとえばCなら。
Fだったらこんな感じ。
これらを、上がって、下がって。ってやるわけです。
これはマイク・スターンの教則DVDを見てるときに思いついてずっと続けてました。マイク・スターンはスケールを2オクターブやるんだ。2オクターブやらんと意味がない的なことを言ってました。マイク・スターンてあの音色に耳が行きがちですが、フレーズはかなりビバップなんです。
実際、バップ系のフレーズってコード分解が多くて、コードの3度から始まるトライアド(e.g. C-7のときのEbトライアド)、もしくは4和音を弾いたりが多いので、トライアドをオクターブ弾く練習をすると指板も覚えられるし、とっさのときインサイドな音が弾けるようになります。
コードトーンのトライアドはインサイドなので、ミスった音を弾く心配も減ります。
もちろん、メジャートライアドだけじゃなくて、マイナーもやるし、ディミニッシュもやります。ディミニッシュはDim7で4和音で練習します。
アドリブにトライアドを使う
例えば、Dmキーの曲をやっていたとします。
そーすると、あたまにはDナチュラルマイナーがインサイドだなーといいうのがまず浮かびます。
このDマイナーに対して、どんなトライアドを使うかによってイン・アウトがコントロールできたり、メロディーが作れたりします。
これはインサイドな例です。他にもいくつか紹介。
で、次はちょっとアウトな例です。
Aトライアドの3度の音、「C#」がDナチュラルマイナーには含まれない音です。
だけども、Dハーモニックマイナーとか、Dメロディックマイナーには含まれている音です。なので、それら二つの違うスケールを想定してアウトするときに使ったりします。
このDマイナーに対して、C#の音を使うのはかなり頻繁に出没するので覚えて損はないと思います。
テナーサックスのジョン・コルトレーンもマイルス・デイヴィスの「So What」の中で、この曲はDドリアンスケールでできている曲なのですが、Dメロディックマイナーでアドリブをしたりしています。
では、実際にどんな風に演奏するのか楽譜にしてみます。
下の動画で内容を聴いてみてください。
画面に赤字で出ていますが、これが使ったトライアドです。
・いきなりFトライアドを2オクターブ上がって、ちょっと下る。
・Cトライアドは1351の順で。
・3小節目、Aトライアドの5度抜きというよりは、もうこういうフレーズです。
・4小節目、3連譜でAトライアドを531,531と降って、Fの音に着地。
♢ ♢ ♢
と、こんな感じで広い音域でソロを作ってやるのがベースで歌うコツです。
1オクターブでは音がくねくねいってなんだかフレーズぽくなりません。
あとは、トライアドと一緒に、元のDmの音をいくつか忍び込ませてあげることで結果的にペンタトニックスケールを演奏していることになったり、スケールを何かしら演奏していることになってきます。
それでは皆様、練習頑張ってください!
レッスンに興味のある方はこちら!
サイト内のCONTACTよりご連絡ください。
お待ちしております!